癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て。

緩和ケア~会えない~

会えないことが

不安をかきたてる

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-2020年 4月中旬-

 

パパちゃんが入院してから

コロナ対策で面会に行けないため

毎日電話を入れていた。

 

電話口の声は元気そうで、

翌日からお風呂にも入り

入院して少しは安定したかな、と思っていた。

 

今までは

入院してものびのびしていて(笑)

看護師さんをおちょくったり

それなりに入院ライフを満喫していた。

 

私もほぼ毎日か

1日おきには面会に行っていた。

 

いつも「そんなに来なくていいのに」

とは言っていたのだが

 

今回面会に行けないこと

また部屋からも出られない状態に

 

思っていた以上に

パパちゃんはダメージを受けていた。

 

 

とても良いお部屋で

入院生活を満喫していると思いきや

 

電話口で

「もういい。帰らせてくれ」と。

 

 

これにはビックリした。

今まで入院は数えきれないほどしてきたが

こんなことを言うパパちゃんは初めてだった。

 

 

看護師さんも忙しいのと

感染予防のため、極力病室には入られないのだろう。

 

また、患者さん自身も部屋から出ることは

制限されており、自由にできない。

 

慣れない病院で

家族に会えないことが

不安にさせていた。

 

 

土日は先生がいないこと、

また容体の確認も取れていないから

まだ退院日は分からないよ、と話すと

 

「きついのは変わらない。だったら家へ帰りたい」と。

 

 

かごの中でも、パパちゃんにとっては

家はやっぱり家なのだ。

 

そして子供や孫の側で、

他愛もない話ができることが

今一番望むことなのだ。

 

 

分かった、明日先生に話して

早めに退院させてもらうからね、と話すと

「早くね」とひとまず落ち着いた。

 

 

パパちゃんが病院での生活が落ち着くのならば

それも良しと思っていた。

 

なにより体調管理や食事管理の心配が要らない。

また不急の時に対応してもらえる安心感はあった。

 

実際家に居る時は

いつ何時、という不安がいつもあるため

私も気を張り詰めていた。

 

以前は晩酌(と言ってもビール小缶くらい)

もしていたが

今はノンアルコールしか飲まなくなった。

 

正直、入院してから

安定剤を飲んでぐっすり眠ったくらいだ。

 

夜中に下で物音がすると

苦しんでいるんじゃないのか、と

見に行ってしまう。

 

そんな毎日に慣れてはいたが

少々疲れてもいた。

 

 

でもパパちゃんが家に帰りたがっている。

それならば、迎えに行こう。

 

いろいろ考えていた。

 

仕事とパパちゃん。

今は子どもが家に居るからお願いしているが

果たしてそれでよいのか。

 

それでも入院も治療もお金はかかるから

収入も必要だ。

 

 

検査や通院で、仕事も半休や有休をもらっていたが

また新しく仕事の担当の打診もされていた。

 

受けたら休めなくなり、

また負担は仲間へいくだろう。

 

どれもが中途半端になっているようで

苦しかった。