癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て。

胃がん~タンゴを聴きにいこう♬~

ようやく退院できたものの

家ではストレスがたまるのか

少しイライラ気味のパパちゃん

f:id:hikaru-ko:20200615165437j:plain

-2019年 1月末-

退院はできたものの

体重も減り続け、とうとう43㎏になり

かなり落ち込んでいた。

 

 

私の仕事も一段落してきたので

食事も見直し、薄味で柔らかいものを作るのだが

「味がまったくしない」と醤油をかけるものだから

それで口論になってしまう。

 

体重が減ったことが、かなりショックだったのだろう。

なんとかたくさん食べて戻そうとするのだが、

そうすると食べたものがつかえて、吐いてしまう。

悪循環に少しイライラしていた。

 

どうしたものか。

 

そんなある日、新聞を見ていたら

目にとびんできたものが!

【 2/2公演 ドラマチックタンゴ
フェルナンド・マルサン・セステート】
 
パパちゃんの大好きなアルゼンチン・タンゴだ-!!!
 
ジャズやクラシック、タンゴやフラメンコが大好きなパパちゃん。
はっきり言って、見た目からは想像もつかない(笑)
聞いた人が「えっ、好きなの( ゚Д゚)?」と皆驚く。
 

見るからに詩吟か演歌みたいな雰囲気なんだもん。

 

でもパパちゃんは、若いころから外国の音楽が大好きだ。

 

これならパパちゃんは喜ぶに間違いない。

 

もう公演まで日がなく、

チケットの販売期限もギリギリ。

会社の休み時間にコンサートの事務局に電話をかけたが、

ほぼ完売に近く、チケットセンターかコンビニで

あと3枚しか残っていないらしい。

 

あああ、やばい。

 

今日は水曜日、次女がお休みの日だ。

 

急ぎ電話をかけて、とにかくチケットを

買いに行ってくれるよう、頼んだ。

 

すぐさま最寄りのコンビニに走ってくれた姉。

そして夕方近く、購入したチケットを渡しに

わざわざ会社まで来てくれた。

 

神°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

 

なんと『1階 9列-20』

ホール中央の端の席。

これ以上ないくらいのいい席だった。

姉の運の強さに頭が下がる。

 

 そしてチケット代は

長女がお正月、父にくれたお年玉から用意した。

毎年、長女は父へと私にまでお年玉をくれる。

本当にありがたい。

 

父へのお年玉は、ここぞという時に

使わせてもらっていた。

昨年は大相撲の観戦で、タマリ席という

土俵際の良い席を買うことができた。

 

実質姉からのプレゼントなので、

パパちゃんも誰にも気兼ねすることなく行ける♬

 

今年はタンゴだ。

 

仕事から帰り

「これなーんだ⁉」とチケットを見せると

パパちゃんの目の色が変わった。

 

「え・・・タンゴ?ほんとに?どうしたんだ???」

訳がわからない、といった様子。

たまたまタンゴの公演がある事、

長女がチケット代を出してくれ

次女が買いに走ってくれたことを話すと

本当にほんとうに嬉しそうだった。

 

「そうか・・・みんなに世話になったなぁ」

それからそれぞれ姉達へお礼の電話を入れていた。

 

それから何度も何度も

チケットを嬉しそうに眺める

パパちゃんの姿があった。

 

「これで生き返る」と

最高の笑顔で言っていた。