遠くブエノスアイレス
下町の酒場で生まれたタンゴ
その妖艶で美しいダンスと
バンドネオンの深い調べに魅了される
-2019年 2月2日-
次女がチケットを手配し
長女が買ってくれた
大好きなタンゴのコンサートに
ウキウキして出かけて行ったパパちゃん
あまり長くは歩けないため、
会場の前で降ろし、
終わってからまた迎えに来る約束をした。
その間近くをぶらぶらして時間をつぶす。
音楽が大好きなパパちゃんは
これまでも、フラメンコやラテン音楽
ジャズなどのコンサートに行くことを
楽しみにしていた
だが最近は、お気に入りの演奏家のコンサートがない、
というのもあるだろうが
チケットが高価な事を気にしてか、
ほとんど行っていなかった
若いころから音楽が大好きで
高校生の修学旅行の際、
東京のジャズ喫茶にお兄さんに連れられて行ったのが
初めてだと、聞いたことがある。
前座で演奏していたのが、なんとあのドリフターズ。
後にお笑いでテレビに出てきたので、びっくりしたらしい。
相撲が大好きで、ボクシングなどの格闘技も好きな割には
野球やゴルフには全く無縁の人で。
それでも一番は、音楽だった。
私が小学生の頃、部活動で器楽部に入った時は
それはそれは喜んだ。
小さいうちから、色んなコンサートによく連れて行ってもらった。
音楽を聴くときだけは、いい席で聴きたいという気持ちは
いつも変わらなかった。
タンゴは音楽もいいが
なんといってもダンスが美しい。
あんなに激しく動いて、よく足が絡まないな、と
よくパパちゃんと話したものだ。
それにやっぱりビジュアルが大事。
あの手足の長さと、スタイルの良さは
残念ながら日本人では及ばない。
あの妖艶な雰囲気もタンゴの醍醐味だ。
子ども心にもタンゴを見て、
ドキドキしたのを覚えている。
幼いころから、色んな音楽に触れる機会を
パパちゃんにはたくさん作ってもらった。
周りが大人ばかりの中で、子どもは私しかないような時もあった。
それでも、いい音楽は実際に聴かないとわからない、
子どもも大人も関係ないよ、とよく言っていた。
相手が子どもであっても
一人の人間として接してくれる。
その考え方はとても大切だと
自分が大人になって、親になってから、思う。
会場の前が少しにぎやかになってきた。
終わったのだろう。
あまり長時間は停めていられないため
グルグルと周りながらパパちゃんを探す。
出てきた、出てきた。
満面の笑みで車に乗り込むと、
「いや、良かった!やっぱりタンゴはいいなー」
嬉しそうなパパちゃんを見ていると
私まで嬉しくなる。
しばし今日の内容を話した後
「お腹すいた」
あれ?でてくる前にカレー食べてきたのにw
醤油ラーメンを探したけどなかなかなくて。
ようやく入ったお店で
「時間が少し遅いのから
醤油豚骨ラーメンのミニサイズにしとこうね」
うんうん、と美味しそうに食べるパパちゃん。
今日は詰まることもなく、ペロリと食べてしまった。