癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て。

胃がん~ランチを楽しもう~

胃がなくなっても、ご飯が食べられる

 

それだけでも

すばらしいこと

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-2020年 4月8日 続き-

セカンドオピニオンを終え、会計を待つ間

私も次女も言葉が出なかった。

 

おそらく、同じことを考えていたのだろうと思う。

 

この半年以上続けてきた

抗がん剤治療はなんだったのだろう

 

ただ

いたずらに

パパちゃんを苦しめただけではなかったのか

 

 

癌で転移は仕方のないことだ

 

でもその状況をきちんと話してくれていたら

 

もっと時間を有効に使えたのではなかっただろうか

抗がん剤治療を始める前に

セカンドオピニオンを受けておくべきだった

 

抗がん剤治療をしたことが

結果良かったのか悪かったのかは、分からない。

 

でも体力が格段に落ちていったことは間違いない。

 

一人で歩く、買い物へ行く、

リハビリへ行く、身の回りの事をする

 

そんな当たり前のことさえも

今ではやっとの思いで動いている。

 

治療をすれば、良くなると信じていた

 

しなくてはいけないと、思っていた

 

治療をしない選択肢と

もっと早くに緩和ケアの存在を教えてほしかった

 

 

後悔と怒りとがごちゃまぜになり

何が正しい選択だったのか

訳がわからなくなっていた。

 

会計を済ませる間

次女と先に病院の外で待機していたパパちゃん。

 

車まで、歩いて行くと言う。

 

お天気だしね、たまには運動でいいね、と。

 

私と次女、二人の肩を借りて

一歩一歩ゆっくりと歩くパパちゃん。

 

泣きたくなった

 

駐車場は目の前なのに

とてもとても

遠くに感じた

 

それでも

小さくなった体で

パパちゃんはいつも笑っている

 

本当に笑顔の人なのだ

 

きついとか

しんどいとか

言わない

 

周りに不満を言わない

 

心配をかけようとしない

 

いつも笑っておどけている

 

強い人だ

 

 

駐車場の入り口に着き、次女が車を取りに行った。

2階まで、昇れない。

 

ほんの数分だが、立っていることもきついようで

支えながらフェンスにもたれていた。

 

 

車に乗り込み、次の面談まで

時間もあるのでランチに行くことに。

 

以前家族みんなで行ったことのあるレストラン。

 

お店が広く、座敷の方には誰にもいない。

よし、これなら大丈夫。

 

人込みはできるだけ避けなくちゃ。

 

待っている間、前回来たときは品切れだった

ニンジンジュースを飲むことに。

 

ここでは農家採れたての生のニンジンを

自分でミキサーにかけてジュースにできる。

 

ウイイイィ------ン

 

紙コップに出来立てフレッシュニンジンジュースを入れ

いざ実飲!!!

 

・・・まっず・・・

 

あれ?もっと甘いと思ったんだけど(;´・ω・)

 

パパちゃんを見ると

めちゃくちゃ渋い顔をして口をへの字に曲げていた。

 

「いいよ、いいよ、無理して飲まんでも(笑)」

私と次女で頑張って飲んだ。

 

そうこうしてる間にランチがやってきた。

パパちゃんは五穀そばとてんぷらのセット。

喜んで食べていた。

 

消化が悪いのは良くないけれど

それでも大体なんでも食べれるのは本当にすごい。

 

人間の体って不思議だな、としみじみ思う。

 

水分の制限もないので

大好きなお茶も好きなだけ飲める。

 

 

いろんなことに、感謝しよう。

 

ご飯を食べれること

お茶を飲めること

家族でご飯が食べれること

 

今までは、すぐ醤油をかけることにも

口うるさく注意していたが

 

好きなものを、好きなだけ

いっぱい食べてもらおう

 

 

次女はパパにめちゃくちゃ優しい。

なのでパパちゃんも次女には結構無理を言う。

 

長女と私は割と厳しいほうだ。

すぐ怒る。

 

仕事と学校と義実家と、

もめごとばかりの時はイライラもすごくて

パパちゃんへもきつい態度の時が多かったように思う。

 

よくボソッと

「更年期だ」とパパちゃんが呟いていた(-_-;)

 

 

もう、怒らない

笑っていよう

 

パパちゃんと笑って過ごそう

 

 

美味しそうにてんぷらを食べるパパちゃんを見ながら

 

そう思った。

 

 

 

     子供も大人も大好き-♬


 

    イクラ丼したい-!!!