嵐のような毎日から
静かな日々に
それでも
駆け足で過ぎていく
-2020年 卯月-
家と仕事と子どもたちとパパちゃんと
そして義実家の対応
戦争のような日々だったが
”仕事”が消えただけで、毎日がガラリと変わった。
時間的な余裕が、心の余裕につながった。
買い物も行けるし
食事も作れる。
これはとても大きかった
パパちゃんの食が細くなり、あまり口にしたくない時も増えていた。
そんな中お気に入りは
《ドール》のアイスフルーツバー。
冷たく口当たりが良いのだろう。
1日中、よく食べていた。
だからこれだけは、冷蔵庫に欠かさずストックしていた。
またリハビリで入院した時から愛用していた
《クリミール》のジュース。
こちら1本200円以上と
少々お値段は張るが、リンゴ味だと喜んで飲むので
ネットで箱買いしていた。
無理はさせずに
でもパパちゃんが好きなものや喜ぶものを
できるだけ食事に取り入れた。
ゆっくり時間を気にせず一緒に食べられる
それだけでも嬉しかった。
私が会社を辞めることについて
主人も納得はしてくれたものの、
その理由は
『子どものこともあるから、家に居たほうが(義実家も)安心するだろうから』
というものだった。
長男が高校を卒業はしたものの、進路も決まっておらず
義実家から文句の嵐が絶えない状態に、うんざりしてのことだった。
-パパちゃんのことを思ってではないんだ-
心の中はとてつもなくモヤモヤしていたが
それでも仕事を辞めて側に居られることは
有難いことだと、感謝していた。
パパちゃんは昼間は比較的調子が良く
テレビを見たり家の中をちょろちょろしていた。
だが足元のふらつきがひどく
転倒させないようには気を付けた。
高齢者は骨がもろくなっている。
転倒すると骨折、そして寝たきりになりやすい。
ご飯の時は子どもたちが声をかけ、
手を引いてくるようになっていた。
特に何も言った訳ではないが
パパちゃんに寄り添う気持ちが、自然と生まれていた。
子どもたちの優しが嬉しかった
また口腔ケアにも気を付けた。
歯磨きなどを怠ると口内の雑菌が繁殖しやすくなり
誤嚥性肺炎や病気にもかかりやすくなる。
パパちゃんはもともとキレイ好きで、歯磨きも欠かさない人だ。
歯医者での治療や歯石除去などもマメにしていたので
口の中はピカピカだった。
だがこの頃になると、歯磨きもさぼりがちに💦
なので食後はそのまま洗面所に誘導し
イスを置いて座りながらできるようにした。
一つひとつの動作がゆっくりと
やっとになっていたのに
私は何を見ていたのだろう
買い物の合間に斎場を廻り
そうしながらも沖縄旅行を調べ
現実にちゃんと向き合っていたのだろうか
でもそうやって
パパちゃんとの楽しい未来を描くことで
時間をつなげていきたかったのだと思う
まだまだ
ずっといられると
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