歩けること
こんな当たり前のことが
出来なくなって改めて思う
もう一度
元気に歩かせてあげたい
-2020年 皐月-
ゴールデンウイーク。
絶好のお天気日和なれど
コロナのせいで総国民自宅待機
病院での輸血の効果はイマイチで
ほとんど状態は変わらなかった。
期待していただけに落胆も大きかった。
家の中でも
トイレやお風呂場への移動も
一人で行くのがしんどいようで
支えながら行くことが増えていった
お風呂には一人で入っていた。
ゆっくり、のんびりしたいだろう。
でも入っている間は脱衣所とリビングの間のドアを開け
声掛けをしながら気を付けていた。
お風呂から上がると脱衣所においてあるベンチで一休み。
ヒノキの香りが好きだったので購入したのだが
これはかなり重宝した。
中はかなり広くタオルはここへ全部入れていた。
洗面の合間やお風呂上りによっこいしょ、と腰かけられる。
しばらくしてから着替えをするのだが、
パジャマを着たりおむつをはくのは
私がしていた。
もう力が入らなくなっていた。
そこからリビングのイスまで移動して、みんなと夕ご飯を食べる。
「もう、今日はお風呂はいいよ」
そんな日は熱いタオルで
顔や全身を拭いていた。
「はぁ~気持ちいいな」と嬉しそう。
部屋のお布団と、トイレと、お風呂場
そこまでの行き来が精いっぱいだった。
それでも家を建て替えた時に
全面バリアフリーにしていたのは大きかった。
段差がないこと
トイレ以外は吊り戸の引き扉タイプ(地震の際もゆがまない)
オール電化で24時間換気の冷暖房完備。
※もちろん借金列車運行中(;'∀')
欲を言えば、1階のトイレが狭かったこと。
用を足した後に
おむつやパジャマのズボンをはかせに入ると
ギューギューで手間取ってしまった。
それでもトイレをリビングの端に作ったので、
寒い廊下に出なくともよい。
暑くも寒くもなく快適に過ごせるのは、助かった。
夜、眠れないことが増えてきて
体の倦怠感もさらにひどくなったため
病院はもうお休みにはいっていたものの
電話で相談を入れた。
看護師さんがすぐ担当の先生に連絡を入れてくださり
言って頂いた。
だが今までのように、病院のロータリーでパパちゃんを降ろして
一人で受付まで歩いていくことすら、
困難になっていた。
すると私が代理で薬をもらいに来てもよいとのこと。
こういった一人一人に合わせての対応は
本当にありがたい。
病院までお薬をもらいにいき
その晩から寝る前に入眠剤を服用するようになった
少しでいいから
ゆっくり眠らせてあげたかった