癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て🌈

胃がんからの旅立ち~本音のお付き合い~

親身になってくれる人

 

血縁がある、ないに関わらず

 

その人の人間性がよくわかる

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冠婚葬祭には親戚がからんでくるもの。

 

母方の家は、亡くなってから疎遠になっていた。

それでも離縁した父のことまで心配してくれるような人たち。
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 とてもとても温かい。

 

そして父方の親族は、これまたみんなオモシロイ。

 

パパちゃんのお兄さんも今は離れて独りで暮らしている。

もう一人のお兄さんは早くに亡くなったが、義姉である叔母は一番親身になり、何かと世話になった。

父の郷の人たちはもう言葉に尽くせないほど、人がいい。

七福神の集まりかと思うほど、皆穏やかでニコニコと笑顔が絶えない。

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言葉も、雰囲気も、すべてがホワホワしている。

叔母も、従兄もみな優しすぎる人達。

 

父が初めて母を連れて行った時の話を聞いたことがある。

父は下戸だが、亡くなったお兄さんはお酒が大好きでとても陽気な人。

すっかり気をよくした母は調子に乗ってお酒を飲み、なんと大の字になって寝てしまったらしい・・・

さすがに父が血の気が引いたと言っていた💧

 

それでも叔母は『あらあら、よほど嬉しかったのねぇ』と優しく布団をかけてくれたらしい。

実家を頼ることなく一人で身を立ててきた母を思ってか、

怒ることもけなすこともイヤミを言うこともなく、変わらず接してくれたのだとか。

 

プライドはエベレストよりも高く気の強い母が、心底叔母のことは慕っていた。

父の郷へ行くことを誰よりも楽しみにしていたのは、母だったように思う。

 

叔母の優しさと誠意が、母を丸ごと包んでくれていた。

 

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その子ども達である従兄もまた、皆面白く優しい人たちだ。

 

今でこそみんな割合悠々自適に暮らしている。

それでも生活が困窮しているときでも、パパちゃんが経済的に大変な時になけなしのお金を送ってくれた。

決して裕福ではなかったけれど、それでも困った時には全力で助けてくれる人ばかりだった。

そしてまたパパちゃんも、自分に出来る精いっぱいを尽くす人だった。

 

 

それが当たり前だと思っていた。

 

 

ところがどっこい。

嫁いでみればこちらの親族間はトラブルばかりだった。

ハッキリ言って皆仲が悪い。

表面上はニコニコしていても、居なくなったとたんに平気で悪口を言う。

それもほぼ全員。

派閥のグループ化が歴然とあり、学歴や仕事でマウントを取り合うバカな人達が多かった。それも叔父、叔母ばかりでなく従兄妹間までさりげなく年収を探り合う、そんな感じだった。

 

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マジこええ。

 

一つには、お金が絡んでいるからだろうが。

本家の祖父母が亡くなってから、相続や土地でもめにもめていた。

我が家はもめるような資産すらない。

それだから仲がいいのかもしれないけど。

下手にお金があって、トラブルになるよりよほどいいと思う。

 

 

遺産も何もないパパちゃんだったが

大切な人のつながりを、私たちに残していってくれた。

それが何よりも嬉しかった。