癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て。

胃がん~救急外来にて~

「癌」国民の3人に1人

 知っていたはずなのに

 わが身にふりかかってから

ようやく自覚する

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-2018年 5月-

 

救急外来とはいうものの

 

待たされるのは仕方がない

 

分かってはいるものの

 

もやもやしながら父の手を握る

 

相変わらず氷のように冷たい

 

 

父はぐったりとしていた。

 

やっと呼ばれ

検査室へ連れていかれた。

 

 

その間に2番目の姉が駆けつけてくれた。

印鑑をもって。

ナイス。

 

「なに?なに?心臓じゃないの?」

私と同じだ。

 

20年近く前に心筋梗塞を起こした父は

心不全を何度も起こし

治療をずっと続けていた。

 

お薬も何種類も飲み

欠かさず病院へも通っていた。

 

だから

何か他の病気があっても

すぐにわかるものだと思い込んでいた。

 

 

 

地元でかかりつけの先生は

本当によく診てくださっていて

 

途中何度かわずかな症状に気づかれ

いち早く大きな病院での検査を勧められ

 

心不全寸前だったところを助けてもらっていた。

 

 

そして私ももう10年以上前だが

助けてもらったことがある。

 

ある日突然化粧をしていたら、

眉毛が描けなくなった。

 

「?」

よくわからない。

うまく描けないのだ。

 

その後うがいをしていたら

口からだらだらと水がこぼれる

「???」

 

なんだかよくわからない。

でも不安になりかかりつけだった

この先生に診てもらった。

 

先生はなんだか簡単なチェックらしきもの

(あっち向いて、これ見て、とか目だけ動かしてとか)

をした後、「顔面マヒだね」と言うと

大学病院へ電話を掛けだした。

 

「今から1人うちの患者が行くから」

 

当時子どもが小さく自由が効かなかった私はあわてて

「いや、先生すぐには・・・」

 

「なに言ってるの!今すぐ行けばマヒが残らないから。

女性だから少しでも残るとつらいよ。

絶対すぐに行って」と言ってくださった。

 

 

その後義母に事情を話し子ども預け

大学病院に行くと

「良かったですね、遅かったらマヒが残るところでしたよ」

と言われた。

 

医者だから当たり前、と言われれば

それまでかもしれない。

 

でも必要な時に適切な対応を

しっかりしてくれる医者は、意外に少ない。

 

 

私は大学病院へ、顔面マヒの治療のため

ブロック注射とやらを打つため

しばらく1日おきに通うことになった。

 

注射を打つのはほんのわずかな時間だが

子どもを連れて行くのは断固反対されたため

義母に預けることになった。

 

「見てもらえるのってありがたいと感謝しなくちゃね」

 

・・・・・・

顔面マヒの原因は恐らく

「ストレス」だと言われた。

 

うん。間違いない。

ストレスだ。

 

それでも

1か月後、もう注射はしなくてよいと言われたときは

嬉しかった。

 

 

 

パパちゃんもストレスだったのかな・・・

 

検査を待つ間、そんなことを

ぼんやりと考えていた。