癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て🌈

2020-01-01から1年間の記事一覧

胃がんからの旅立ち~GOTO 三途の川~

今頃はどこを歩いているのだろう また寄り道してるんじゃないだろうか ~葬儀後 皐月~ 次女だけが家が近いこともあり、ちょいちょい来てくれるのが嬉しかった。 パパちゃんに挨拶をしてお線香をあげ、他愛もない話をする。 その中で次の法要【初七日】の打…

胃がんからの旅立ち~虚無と目覚め~

眠ることは意外にエネルギーを使う 赤ちゃんは寝てばかりだが お年寄りは眠れない こんなに眠ったのはいつぶりだろう ~逝去後 皐月~ 私はずっとパパちゃんが居た和室にこもっていた。 いつもはリビングで大音量でビデオを見る主人も 2階にいることがほと…

胃がんからの旅立ち~偲ぶ心のお弁当~

目が覚めて我に返る 静かな部屋が 夢ではなかったことを ~葬儀後 皐月~ 朝。起きてご飯を作り、洗濯をして、掃除をして。 また変わらない1日が始まる。 次男も新聞配達を1日だけお休みを延ばしたが、次の日から復活した。 だが学校は変わらずコロナで自…

胃がんからの旅立ち~パパちゃんのいない夜~

目を開けても あの背中が見える 目を閉じても 低く呼ぶ声が聞こえてくる ぽっかりと開いた和室の向こうには パパちゃんの笑顔 ~葬儀の後~ 精進揚げも終わり、気づけば夜だった。 「あんたも頑張ったね。疲れたろ。ゆっくりお休み」 姉たちも気遣ってくれ、…

胃がんからの家族葬~パパちゃん、おうちに帰る~

お疲れさま くたびれたね さぁ、帰ろう ~火葬後 精進揚げ~ 葬儀社の男性スタッフが、親戚へ配る花束を持って戻ってきてくださった。 お手数かけました 当初は葬儀プランであまりいい感じではない人だったが、 すっかりいい人へランクアップしていた。 www.…

胃がんからの家族葬~いかつい骨骨ロック~

ほんとカルシウムはね、大事。 ~火葬場にて 続き~ パパちゃんが空へと昇りつつある間、私たち家族は控室で待つ。 2時間くらいと、聞いていた。 私たちと一緒に、パパちゃんの遺影も席に着く。 虚無感でいっぱいになってくる。 そんな時、長男がいたわるよ…

胃がんからの家族葬~空に昇る~

フーテンのパパちゃん 風に乗って 自由の旅へ ~火葬場にて~ 火葬場へ到着した時に、あっと思い出すことが。 出棺前に献花や祭壇で使ったお花を、花束にしてもらっていた。 あとで親戚へ配るため、家に届けてもらうよう話していたのだが 従兄の家だけが離れ…

胃がんからの家族葬~出棺~

二人で過ごした日々 楽しかったね 毎日笑ってたね この道を通るたびいつも思い出す ~出棺~ 読経の後は私たち家族だけのため挨拶などは抜きにした。 葬儀社のスタッフが柩に入れるお花を用意し、その間に私たちも荷物をまとめ火葬場へ向かう準備をする。 「…

胃がんからの家族葬~別れの日~

ポカポカ陽気 暖かい春の日 寒いのが苦手なパパちゃんのために お日様まで味方してくれたよう ~葬儀の日~ 朝ごはんの後、身支度を整え、部屋を片付け、準備はOK。 お経はパパちゃんの知り合いの方にお願いしていた。 縁もゆかりもない方よりも、生前お世…

胃がんからの家族葬~心にしみる朝ごはん~

ありがとう おかげで家族でゆっくり過ごすことができた ここにして良かったと 改めて思う ~葬儀の朝~ 義実家からの物言いですったもんだしてるさ中ではあったけれど 嬉しい朝ごはんが届いていた。 7時頃だろうか、勝手口からそっと台所へ準備がしてあった…

胃がんからの家族葬~家族の在り方~

肉親でも心の距離の遠い人 他人でも心の距離が近い人 相手を想う心 辛い時こそ相手の本音が分かる ~葬儀の日~ 夜中過ぎ、仮眠から長女が起きてきた。 「少しあんた達も休みなさい」 その言葉に、次女と続いて私も横になった。 そして 爆睡 ・・・・・ ハッ…

胃がんからの家族葬~ありのままで生きる~

安心してね 私たちだけだからね もう気を使わなくていいんだよ 長い、長い夜 静かにパパちゃんと過ごすひと時 誰にも邪魔されず、家族だけで過ごせる至福の時 たくさんの想い出を振り返りながら 姉たちが居てくれて本当に良かったと心から思った。 私一人で…

胃がんからの家族葬~願い~

笑顔の中に 光の中に いつもいた人 11時を過ぎ、子どもたちも疲れていたのだろう、寝息を立てはじめ 私たち姉妹で替わりばんこにお線香の番をすることに。 身体の弱い長女には先に休んでもらった。 倒れられては困る(;^ω^) お線香が途絶えないように気を配り…

胃がんからの家族葬~譲れぬ思い~

さわらないで 私たちのパパちゃんに 初めて願う強い思い 騒動しまくった義実家ご一同様がようやく帰り、入れ替わりに主人の上司が来てくださった。 聞けばご自身もお母さまを亡くされて間もないそう。 「他人事と思えなくて」と言葉を詰まらせる姿に胸が熱く…

胃がんからの家族葬~お通夜にて~

みんなで一緒に泊まるのは、いつぶりだろうね ほら起きて みんな来てるよ 斎場へ入ってからしばらくしてから、私が事前相談した女性の担当者が出社してこられた。 すぐにお部屋に来られ、「お話してたけど、こんなに早くなるとは・・・」と頭を下げられた。 …

胃がんからの家族葬~葬儀費用~

人生最期のセレモニー お金をかければいいってもんじゃない その人らしく もっと自由に 事前に葬儀費用については調べていた。 家族葬とはいえ参列者が少ないだけで、かかる費用は一般葬と変わらない。 www.hikaru-ko.xyz 華美な祭壇等はあまり必要とは思わ…

胃がんからの家族葬~斎場にて~

パパちゃんと過ごせる最期の場所 静かにのんびりと家族だけで パパちゃんが出発した後、私たちも続いて家を出た。 (先日すぐ近くのおうちで不幸があり、斎場へ行っている間に空き巣の被害にあいました。事情を知っているのだと思われますが・・・ 慌てて家…

胃がんからの家族葬~納棺~

少しはゆっくりできたかな 忘れ物はないね あっという間に時間は過ぎ みんなもそれぞれ喪服に着替えた。 次男は制服。 長男は高校の卒業式の際に作ったスーツ。 万が一を考えて、黒の目立たないステッチのみのシンプルなスーツにしていた。 葬儀社から 「ご…

胃がんからの家族葬~面影~

ふと目をやるといつもあの笑顔で見ていてくれる 「おはよう。少し寒かね」 今日もパパちゃんに話かけて、1日が始まる 葬儀社との打ち合わせの中で、遺影の話もした。 分かっていたのだが、選ぶことができないまま 今日になってしまっていた。 一番大事なもの…

胃がんからの家族葬~葬儀社への依頼~

慌ただしい時間の中で決めなくてはいけないことは多い。 一人では迷ってしまうことも 姉妹が居れば心強い 気持ちの整理もつかぬまま、やらなければいけないことは次々と。 火葬を行うには「死亡届」と同時に「火葬許可申請書」を区役所に提出して 火葬許可証…

胃がんからの在宅医療~驚きと、悲しみと~

ほんの僅かな時間だったけれど さようなら さようなら ありがとう 葬儀社の人たちが戻っていき、しばらくしてから義実家の父母がやってきた。 険しい顔をしてはいってきて、そして無言。 父が横たわる姿を目にしても、涙一つこぼさない義父。 手を合わせはし…

胃がんからの在宅医療~最期のぬくもり~

忘れないよ 笑顔も 優しさも 温もりも どうにかこうにか打ち合わせも終わってから パパちゃんの身体を守るため、ドライアイスを設置することになった。 お天気の良い春の日だったので、斎場に入る前に自宅でと、早めにお願いをしていた。 担当者の方が 「背…

胃がんからの在宅医療~葬儀社への依頼~

人生最期のセレモニー 相性も大事 納得のいくところで 葬儀社への依頼 パパちゃん逝去後すぐに電話を入れていた。 当たり前なのだろうけれど、24時間受付体制。 大変だなぁ・・・ しかしあまりに慌てすぎて 在宅医療の先生が到着する前に連絡しちゃったも…

胃がんからの在宅医療~夜明け~

夜が明ける 特別な1日が始まる 在宅医療だったので、家で看取ることもできた。 パパちゃんにたくさん触れることもできた。 またエンゼルケアも身支度も、一つ一つみんなで心をこめてすることができた。 支えてくださった在宅医療の先生、看護師さん達には感…

胃がんからの在宅医療~エンゼルケア~

心を込めて 感謝を込めて 愛情を込めて 私たちにできること みんなが落ち着いた頃を見計らって、もう一度診療所へ連絡を入れた。 しばらくして、院長先生と看護師さんが来てくださった。 院長先生は3日連続。 有難いの一言につきた。 父の身体を診察し、脈や…

胃がんからの在宅医療~自宅での看取り~

最期を迎える場所に「家」を望む人は多い だが現実は「病院」という現状の多い日本 もっと自分らしく 穏やかな最期を 静かにパパちゃんがこの世から旅立っていった 長女も次女も「パパちゃん-」「お父さん・・・」 涙が止まらず体をさすっていた。 私は2階…

胃がんからの在宅医療~最期の挨拶~

ゆっくりと ゆっくりと ろうそくの炎が消えるかのように 深夜を過ぎ、子どもたちもそれぞれ2階の寝室で眠っていた。 パパちゃんの側には私達3姉妹。 1度だけ、ガバッと起き上がって驚いた。 本当に、突然。 しかも手すりも何も使わず起き上がった。 左側…

胃がんからの在宅医療~最期の夜~

ここからはパパちゃんが息を引き取る瞬間までがあります。 臨終の際の実際のブログや記述はあまりなく 私達自身よくわかっておらず慌ててしまいました。 ご不安になられたり、不愉快に感じられるようでしたら 大変申し訳ありません、とばしてください。 次女…

胃がんからの在宅医療~お金と保険~

万が一に備える”保険” 過剰なものはいらないけれど やっぱりあると安心感は違う あとこの日にしたことは、お金の工面。 在宅医療に、これからのことに どれくらいかかるのか正直分からなかった。 義実家とトラブるのは必然。 通常の口座から一時的にでも引き…

胃がんからの在宅医療~介護保険の区分変更~

何度目の介護認定だろう 元気が良すぎて通らなかったっけ ずっと昔のよう -12時半- 息つく間もなくやってきたのは介護認定のメンバー。 地域でいつもお世話になっているケアマネジャーさんと 調査員の女性の方、そしてソーシャルワーカーさん。 今パパち…