癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て。

胃がん~緩和ケアは安心の場所~

癌と闘う人の苦しみは、計り知れない

 

”緩和ケア”という場所で

患者さんや家族が

少しでも安らげますように

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-2020年 4月8日 続きのつづきのつづき-

病院の雰囲気、看護師さんたちの応対、

何より担当医の人柄。

 

こんなにたくさんのスタッフが

パパちゃんのために、

万全の態勢で受け入れようとしてくれている。

その気持ちが有難かった。

 

もっと早くにここに来ればよかった

 

また、臨床心理士の先生が

なんとパパちゃんのクリップ手術の際の

担当女医さんのご主人だった!!!

 

もう、びっくり。

運命を感じた(笑)

 

ここでも同じく

コロナのため病棟を見学はできなかったが

いつでも入院は大丈夫、と言われほっとした。

 

担当医から、余命を告げられた時に

私の方から終末期の医療方法について、お尋ねをした。

 

「あの、ちょっと言いづらいんですが・・・

もしもの時、延命措置を取らないことはできますか。

リビングウィルも書いていないんですが」

担当医も、看護師さんも、静かにうなずかれ

 先生から「癌での緩和ケアについては、事前に医療チームと

確認が取れていれば、大丈夫です。」

と言われた。

 

こんなこと、話したくはない

 

でも避けては、通れない

 

一番大事なことだから

信頼できる先生たちに、お任せするしかない

 

「本人は、おそらく良くわかっていません。

そんなに時間がないことも。

できうる限り、父らしく過ごさせてあげたいんです」

 

先生も、看護師さんも

優しくうん、うん、と聞いて下さるのが

何よりありがたかった。

 

「出来れば釣りに連れて行ってあげたいんですが」

という申し出にも

「いいですよ。できれば早めがいいかもです。

あとはコロナ次第ですね」

 

やはり体力が落ちているので

コロナの感染には注意が必要だった。

 

そしてここで、在宅医療についても説明があった。

 

病院からの往診ではなく、

別の在宅専門の医療機関と連携をしているとのこと。

 

利用の場合は、事前にそちらの医療機関にも

申し込みが必要とのことだった。

 

今になって思えば、パパちゃんの体調を考えれば

在宅医療にしておいた方がよかったのだと思う。

 

だが、義実家に知られることを何より懸念するあまり

在宅医療をすぐに断ってしまった。

 

もっと検討するべきだった。

 

それでも

この病院にたどり着いたこと

先生や看護師さん、臨床心理士さんたちに出会えたことは

パパちゃんにとっても

私たち家族にとっても

何よりの幸運だった

 

 

胃がん~緩和ケアに行ってみた~

闘うことも大切だけど

 

心のケアはもっと大切

 

本人にとって

一番よりよい道を

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-2020年 4月8日 続きのつづき-

この日は大忙し。

セカンドオピニオンの後、ランチを取って

次に向かうは緩和ケアを有する病院。

 

家から近い事も考え、候補を2か所に絞った。

 

一つ目の病院。

ここはパパちゃんが、胃の全摘術をした後

リハビリのため療養したところ。

とってもおしゃれな病院だ。

 

ここは病院の雰囲気がとても明るく

リハビリ施設がかなり充実している。

病院の敷地内はいつも手入れの行き届いた

キレイなお花であふれている。

ロビーはホテルのよう。

グランドピアノが自動演奏されている。

 

まぁ、なんというか、セレブ向け(;'∀')

 

ここには、パパちゃんが心臓で

何度もお世話になった先生がいらっしゃる。

そういった意味では、安心出来るところだ。

 

担当医と看護師さんとの面談は15分ほど。

 

なんというか

ものすごくおじいちゃんだった💦

 

いや、物腰も柔らかくて穏やかな方なんだけれど

おそらくパパちゃんと変わらないか、ひょっとすると

上かもしれないくらいのご高齢だった。

 

・・・大丈夫かなぁ

 

また常駐医師が少ない事から

夜間の緊急入院は受け入れられない時があるといわれ

ちょっとそこが引っかかった。

 

コロナのため、入院病棟の見学はできず。

 

それでも一通り、丁寧に説明してもらった。

 

そのあと

二つ目の病院へ移動。

いつもお世話になっている先生からもお勧めのところだ。

 

病院自体はそこまで新しくはなく、こじんまりとしている。

それがなんというか、かえって雰囲気が良かった。

 

いつも大きな病院をあちらこちらと歩き回ったり

検査にしてもとにかく移動が大変で

パパちゃんも外来のたびに疲れてぐったりしていた。

 

ここはなんだか

昔よく行っていた病院のような感じ。

売店も超ちっさい(笑)

でも近くにスーパーもコンビニもあるため

不自由はしない。

 

しばし待っていると呼ばれ、カウンセリングルームに通された。

 

看護師さんが3人(一人は婦長さん)、臨床心理士の先生もいて

最後に担当医の先生が入ってこられた。

メンバー、多っ( ゚Д゚)

 

でもみんなニコニコと優しく、ゆっくりヒアリングしてくれる。

一番は担当医の先生。

てきぱきと動いて、元気がいい。

パパちゃんにも気さくに話しかけてくださり

とっっっても感じが良い。

 

今の体調やお薬などを確認しながら

今日セカンドオピニオンを受けてきたことも話した。

 

www.hikaru-ko.xyz

 

この時は、まだ信じられない気持ちが強く

どうしても諦めきれなかった

 

パパちゃんのことだ

 

キセキを起こしてくれると

本気で信じていた

 

 

胃がん~リビングウィルについて~

生きることはむずかしい

 

それと同じくらい

最期の時を考えることも

難しい

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-2020年 卯月-

パパちゃんの癌に転移が見つかってから

 

いろんな事を考えた

 

治療や薬はもちろん

最期の時をどうするのか

 

母との別れが早かったこともあるのだと思う

 

どこかで冷静に考えている自分もいた

 

でも何より

パパちゃんの気持ちを

尊重してあげたいというのが

一番だった

 

 

20年以上、心臓の病気と闘ってきた

 

度重なる心不全心筋梗塞を経た

パパちゃんの心臓は

ステントを入れまくり

バイパス手術まで施した

 

救急車の中で心停止を起こし

心肺蘇生をして胸に焦げ目ができたり

 

カテーテルの過程で、飛んだ血栓により

脳梗塞になりかけたこともある

 

オペ室に向かう当日のストレッチャーの上で

心不全を起こしニトロを飲みながら

運ばれていったこともある

 

本当は、かなり限界だったはずだ

 

私の勝手な憶測だが

パパちゃんは私たち姉妹のために

早くに亡くなった母の分までという気持ちで

頑張って生きてくれたのだと思う

 

 

2度目の心筋梗塞梗塞の後だったか

無理がたたって状況がとても悪かった

 

幾つもの管と呼吸器をつけられ

全く体を動かすことさえできない状態の

パパちゃんが初めて涙を流した

 

恐怖だったのだと思う

 

でもそれは

「死」への恐怖ではなく

「自由を失う」ことへの恐怖だった

 

また私も

何度も手術や、もっと危ないときにも

立ち会ったが

動くことも話すことすらもできないこの状況が

見ていて一番辛かった

 

 

パパちゃんは元来の、のんびりした気質と

執着しない性格から

「最後は潔く逝かせてくれよ」と

よく私に言っていた

 

明るく、笑って

 

でもそれが本気であることも分かっていた

 

もし万が一の時は

延命だけはしないでくれと

何度も言われた

 

何も出来ず

ただ生かされる状態ではいたくないと

 

自由を何より愛するパパちゃんだからこその

切なる願いだった

 

もちろん、人によっていろんな考え方がある

 

十人十色、皆病気の状況も環境も違う

 

年齢だってある

 

若ければ若いほど

なんとしても生きたいという思い

死なせたくないという願い

 

それも当然でもあり

大切なことだ

 

でも何度も三途の川で遊んできたパパちゃんは

 

今までを生きてきて

いざというときの覚悟はできていたと思う

 

また一番近くで見ていた私にも

その思いは伝わっていた

 

 

実際周りでも、最後の判断でもめるところが多い

もっと高齢の親族だが、老衰の状態の時の事

子供たち全員で延命はしないと

話し合っていたにも関わらず

長男の独断で「やっぱりかわいそう」と

勝手に延命措置をしてしまった。

結果しゃべることも、食べることも出来ず

病院へお見舞いに来る人もだんだんと減り

とても寂しい中、何年も放置され亡くなられた。

残された親族は「年金目当てだ」とかなりもめていた。

 

また同じく高齢の祖母

老衰の中、意識がなくなってもずっと

最後まで点滴をされていた。

体がもう吸収できない水分で、

シーツがぐっしょりと湿っていたのを覚えている。

 

看取りを専門とするお医者さんの話の中で

人は最後の時、自然と食べ物も水分も受け付けなくなる。

それは体が「死」へと旅立つ準備をしているのだ、と。

それなのに点滴を行うのは、入らない体に無理やり流し込んでいるようなもの

本人にとっては「苦痛」でしかないのだと

昔は自宅で、食べれなくなればそのまま静かに死を迎えていたが

病院にいる事も多い今、医療と称して当たり前に点滴を打つ行為は

過剰な延命措置に他ならない、と。

 

だが現代の医療の中で

複雑な、難しい事情もある

 

医師として、看護師として

見過ごすことができない場合もある。

 

そんな中で、

パパちゃん本人の願いをかなえるために

何が大切なのか

 

そんな中

リビングウィルというものを知った。

※終末期を迎えた時、延命措置の在り方を自分で決める事前指示書 

近藤 誠 医師のリビングウィル

 

リビングウィル(終末期の医療・ケアについての意思証明書)

 

いっさい延命治療はしないでください。

 

私は今日まで、自由に生きてきました。

64歳まで、好きなことに打ち込んで、幸せな人生でした。

そして、自分らしく人生を終わりたいと思っています。

今、私は意識を失っているか、呼びかけに少し反応するだけだと思います。

すでに自力では、呼吸もほとんどできないかもしれません。

このまま命が尽きても、何も思い残すことはありません。

だから、決して救急車を呼ばないでください。

すでに病院にいるなら、人口呼吸器をつけないでください。つけられているなら、

はずしてくださ。

自力で飲んだり食べたりできないなら、無理に、口に入れないでください。

点滴も、チューブ栄養も、昇圧薬、輸血、人工透析などを含め、延命のための治療

を何もしないでください。すでに行われてなら、すべてやめてください。

もし私が苦痛を感じているなら、モルヒネなどの、痛みをやわらげるケアは、ありがたくお受けします。

今、私の命を延ばそうと力を尽くしてくださっている方に、心から感謝します。

しかし、恐れ入りますが、私の願いを聞いて下さい。

私はこの文章を、冷静な意思にのもとに書き、家族の了解を得ています。

いっさい延命治療をしないでください。

この最期の願いを、どうぞかなえてください。決して後悔しないことを、ここに誓います。

 

2012年12月7日

       住所

       自筆署名             歳  印 

       証人署名

 

 

近藤 誠 医師   

著書『医者に殺されない47の心得』より

 引用元:近藤 誠 医師のリビングウィル - 高齢者の病気対策

こういうものがある、ということも知って驚きだった。

 

この先、いつどうなるか分からない。

 

心の準備と、ある程度の覚悟はしておかなくてはいけない。

 

 

それでも

このリビングウィル

パパちゃんに書いてもらうことは

私にはできなかった

 

 

 

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胃がん~ランチを楽しもう~

胃がなくなっても、ご飯が食べられる

 

それだけでも

すばらしいこと

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-2020年 4月8日 続き-

セカンドオピニオンを終え、会計を待つ間

私も次女も言葉が出なかった。

 

おそらく、同じことを考えていたのだろうと思う。

 

この半年以上続けてきた

抗がん剤治療はなんだったのだろう

 

ただ

いたずらに

パパちゃんを苦しめただけではなかったのか

 

 

癌で転移は仕方のないことだ

 

でもその状況をきちんと話してくれていたら

 

もっと時間を有効に使えたのではなかっただろうか

抗がん剤治療を始める前に

セカンドオピニオンを受けておくべきだった

 

抗がん剤治療をしたことが

結果良かったのか悪かったのかは、分からない。

 

でも体力が格段に落ちていったことは間違いない。

 

一人で歩く、買い物へ行く、

リハビリへ行く、身の回りの事をする

 

そんな当たり前のことさえも

今ではやっとの思いで動いている。

 

治療をすれば、良くなると信じていた

 

しなくてはいけないと、思っていた

 

治療をしない選択肢と

もっと早くに緩和ケアの存在を教えてほしかった

 

 

後悔と怒りとがごちゃまぜになり

何が正しい選択だったのか

訳がわからなくなっていた。

 

会計を済ませる間

次女と先に病院の外で待機していたパパちゃん。

 

車まで、歩いて行くと言う。

 

お天気だしね、たまには運動でいいね、と。

 

私と次女、二人の肩を借りて

一歩一歩ゆっくりと歩くパパちゃん。

 

泣きたくなった

 

駐車場は目の前なのに

とてもとても

遠くに感じた

 

それでも

小さくなった体で

パパちゃんはいつも笑っている

 

本当に笑顔の人なのだ

 

きついとか

しんどいとか

言わない

 

周りに不満を言わない

 

心配をかけようとしない

 

いつも笑っておどけている

 

強い人だ

 

 

駐車場の入り口に着き、次女が車を取りに行った。

2階まで、昇れない。

 

ほんの数分だが、立っていることもきついようで

支えながらフェンスにもたれていた。

 

 

車に乗り込み、次の面談まで

時間もあるのでランチに行くことに。

 

以前家族みんなで行ったことのあるレストラン。

 

お店が広く、座敷の方には誰にもいない。

よし、これなら大丈夫。

 

人込みはできるだけ避けなくちゃ。

 

待っている間、前回来たときは品切れだった

ニンジンジュースを飲むことに。

 

ここでは農家採れたての生のニンジンを

自分でミキサーにかけてジュースにできる。

 

ウイイイィ------ン

 

紙コップに出来立てフレッシュニンジンジュースを入れ

いざ実飲!!!

 

・・・まっず・・・

 

あれ?もっと甘いと思ったんだけど(;´・ω・)

 

パパちゃんを見ると

めちゃくちゃ渋い顔をして口をへの字に曲げていた。

 

「いいよ、いいよ、無理して飲まんでも(笑)」

私と次女で頑張って飲んだ。

 

そうこうしてる間にランチがやってきた。

パパちゃんは五穀そばとてんぷらのセット。

喜んで食べていた。

 

消化が悪いのは良くないけれど

それでも大体なんでも食べれるのは本当にすごい。

 

人間の体って不思議だな、としみじみ思う。

 

水分の制限もないので

大好きなお茶も好きなだけ飲める。

 

 

いろんなことに、感謝しよう。

 

ご飯を食べれること

お茶を飲めること

家族でご飯が食べれること

 

今までは、すぐ醤油をかけることにも

口うるさく注意していたが

 

好きなものを、好きなだけ

いっぱい食べてもらおう

 

 

次女はパパにめちゃくちゃ優しい。

なのでパパちゃんも次女には結構無理を言う。

 

長女と私は割と厳しいほうだ。

すぐ怒る。

 

仕事と学校と義実家と、

もめごとばかりの時はイライラもすごくて

パパちゃんへもきつい態度の時が多かったように思う。

 

よくボソッと

「更年期だ」とパパちゃんが呟いていた(-_-;)

 

 

もう、怒らない

笑っていよう

 

パパちゃんと笑って過ごそう

 

 

美味しそうにてんぷらを食べるパパちゃんを見ながら

 

そう思った。

 

 

 

     子供も大人も大好き-♬


 

    イクラ丼したい-!!!


胃がん~衝撃の事実~

セカンドオピニオンを受けて

初めて見えてきた真実

 

怒りと悔しさと、後悔

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-2020年 4月8日-

大学病院でのセカンドオピニオン当日。

途中で次女と合流し、病院へ向かった。

 

コロナがじわじわと脅威を増す中

不特定多数の人が密集する病院は怖かった。

 

私だけ受付をし、呼ばれるまで

パパちゃんと次女は病院の外で待っててもらうことに。

 

ここで思いがけず

病院で受付をしてもらったのが

長男の学校のママ友だった。

 

何かと相談にも乗ってくれ、信頼のできる人。

おまけに美人(*ノωノ)

病院勤務とは聞いていたが、まさかここだとは。

 

おかげで少し気持ちが明るくなった。

 

しばらくして受付から担当医の診察室の方へ呼ばれた。

さすがに階がちがうので、パパちゃんと一緒に移動。

 

人が多い-

こわいよ-

 

パパちゃんはマスクもつけ

車いすにおとなしく座っていた。

 

ここで30分ほど待っていただろうか。

 

呼ばれて入っていくと

白衣の先生と、助手?らしき若い先生の二人組。

 

とても優しい先生だった。

 

ここへは緊急入院から、胃の全摘手術、

その後の腹膜炎やら心臓の僧帽弁接合不全修復術まで

カルテやCTの画像等のデータが送られてきているはず。

 

電話で私と話した先生より、

さらに詳しく病状を確認してもらえているはずだ。

 

「このTS-1という薬の選択は間違いではないですが、オキサリプラチンという注射と2種類併用して治療する事が多いものです。

単独での使用で、しかも薬を1日40ミリに減らした時点で効果はあまりないと言えるでしょう。

また通常は、間隔をおかず継続して治療をするためのものです。

休み休みの投与は、意味がありません。

 

血液検査の経過をみても、

また肺にも複数箇所の転移が増えている状況で

この薬での治療の継続は効果を得られないでしょう。

 

ただ別の治療方法(薬)がないわけではないですが、

癌を小さくしたり、治す訳ではありません」

 

また話す中で信じられない事実が。

 

胃がんの全摘術の際、すでに転移してますね」

 

・・・・え?

なんと???

 

手術の時にすでに転移していた?

 

聞いていて頭が真っ白になった。

 

隣を見ると次女の顔が青ざめていた。

 

「そんなこと、聞いてないよね・・・」

一応次女にも確認した。

 

「聞いてない!絶対聞いてない!!!」

次女が悲鳴のような声で答えた。

 

外科医からの術後経過の診療の際、重ねて聞いたのだ。

あまりに確認するので、医者がイライラしていたのまで覚えている。

『転移はない』とハッキリ言った上に

『そもそも転移してたら手術なんてしませんよ』

とまで言い放ったのだ。

 

それなのに

それなのに

 

どうしよもない怒りとショックがこみあげてくる

 

隣では「ん?」といつものパパちゃん。

たぶんよくわかっていない。

 

その穏やかな様子が、よけい、悲しかった

 

そして鬼の形相で先生に詰め寄る次女。

「どうして?転移がないって言いました!

からしばらく抗がん剤治療はせず様子見ましょうって言ったのに!!!」

 

当たり前だが激高していた。

感情表現が豊かな次女は

悲しいも嬉しいも頭にくるも

ドストレートに表現する。

正直羨ましくもある。

 

が、この先生に言ったところで・・・という思いと

おそらく医者同士は病院が違えど、かばいあうだろう。

言った言わないを始めても、もう過去のことだ

 

 

-もう、パパちゃんには時間がないー

 

 

今、最優先にすべきこと

 

パパちゃんにとって何が一番今ベストな選択なのか

 

それを考えなくては

 

 

次女が怒りを表現してくれたことで

私の中で気持ちが落ち着けた部分もあった。

 

次女をなだめながら、先生に他にもいろいろ質問をした。

 

一つ一つ、丁寧に説明をしてくださった。

1時間、みっちりと。

 

 

胃の全摘出術の際、胃壁の外、リンパ節まで転移していたこと

 

先日のCTで、胸膜や横隔膜へも転移していること

 

パクリタキセルオプジーボ、ロンサーフ等、別の治療もできなくはない

だが体力面を総合すると、難しいところだと

 

説明を聞きながら、大変に申し訳ないことに

大学病院というところは、やはり投薬や治験に

重点を置いているような感が私にはあった。

単なる勝手な憶測だが

 

先生からの説明を聞きながら

もうこれ以上の抗がん剤治療は無理だと、思った。

 

パパちゃんの体力だけでなく

気力まで失ってしまうだろう

 

また大きな病院ほど

このコロナの非常時を考えると

危険度のほうが増してしまう。

 

 

薬で苦しむよりも

「今」をパパちゃんらしく生きてもらいたい

  

緩和ケアへいこう

 

 

パパちゃん、ごめん

 

胃がん~緩和ケアについて~

コロナはこわい

 

でも病院は行かねば

 

なんとか危険を回避して

 

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-2020年 卯月-

電話でのセカンドオピニオンを終えて

内容は姉たちへも伝えた。

 

また地元で心臓をメインに診てもらっている先生に

ちょうど私の胃腸の内服薬をもらいに行った際に

パパちゃんの相談もした。

 

先生もお薬の中止を聞いて、「そっか・・・」と残念そうに言われた。

 

コロナ禍ではあるけれども、病院へ連れて行っても大丈夫か尋ねると

病院の中でも、緩和ケア病棟は特に制限があるので比較的安心といわれた。

あまり外来が出入りするところではないらしい。

また昔から緩和ケアに力を入れている病院も教えてもらった。

 

そしてセカンドオピニオンで受ける大学病院のほうが

気を付けたがいいよ、とアドバイスいただいた。

 

やっぱり頼りになるなぁ-!(^^)!

 

また看護師をしている従妹にも連絡を入れていた。

さいころ短い期間だが一緒に暮らしたこともある従妹は

パパちゃんを大切に思ってくれている一人だ。

 

『おじちゃんの年齢を考えたら、抗がん剤治療はもう厳しいと思う。

今は緩和ケアも進んでいるからね。

そっちの方が手厚く看てもらえるよ』と。

 

また従妹はパパちゃんの唯一の肉親、お兄さんの娘になる。

そのお兄さんと一緒に会いに来る予定で

年末に飛行機も手配してくれていたのだ。

 

その時はそんなに慌てなくても大丈夫、と思っていたのだが

 

やはり従妹は経験上、あまり時間が長くはないことを

感じていたのだろうと思う。

 

だがこのコロナのせいで、キャンセルせざるを得なくなってしまった。

 

ちくしょう、コロナめヽ(`Д´)ノ

 

ここにきて、ようやく緩和ケアというものを

本格的に考え出した。

 

私はどうも思い違いをしていた部分が多かった。

 

癌治療ができなくなり、もう死を目前に控えた人だけが

末期の痛みの対処のために、最終的に行く場所だとばかり思いこんでいた。

 

実際はそうではなく

 

癌治療と並行して考える場所だった。

 

 

抗がん剤治療という形で癌と戦う場所ではないけれど

痛みだけではなく、体のだるさやきつさや不安感を

薬だけに頼らず、音楽を聴いたり、アロマを使ったりと

いろんなヒーリング(癒し)を用いて対処もできるところだった。

そのために、患者さんだけでなくその家族のために

心療内科医がいたり、カウンセリングも気軽に受けられるようになっている。

 

病院より全然いいじゃん。

 

不謹慎だが、率直に思ってしまった。

 

そのために、抗がん剤治療を始めた時から

一緒に緩和ケアも受けるのが望ましいとされていた。

治療の中で出てくるいろんな不安感やきつさも考えると

確かに、と納得した。

 

またパンフレットやHPでしかまだ見ていなかったが

病室がキレイ!そして基本個室が多く、家族用のお部屋もあったりする。

 

至れり尽くせりやんか。

 

今まで大きな病院で、緊急入院しかしたことなかったので

なんだかだいぶ違うんだなぁと

個室料金にしてもえらく安いのに驚きだった。

 

とにかくは、まず面談だ。

担当医が良くないことには・・・(-_-;)

 

と、その前に大学病院のセカンドオピニオン

 

念のため病院へ確認したが、通常の待合室で待機するよう言われた。

別室をおねがいしたが、無理とのこと。

不安でしかない・・・

 

その日は次女がついてきてくれることになった。

なんとかパパちゃんを守らなくては。

 

 


耳が痛い人にオススメ。

 

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気分転換やプレゼントにも♬

胃がん~電話で受けるセカンドオピニオン~

初めて受けるセカンドオピニオン

 

なんとか、パパちゃんを助ける方法を知りたい

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-2020年 4月4日-

事前にメットライフ生命から送られてきた病院の資料と

ホームページを参考に

病院や院長先生のことは見ていた。

 

今は大学病院からご自身開業のクリニックに移られているとのこと。

 

大丈夫かな

ちゃんとお話し落ち着いて聞けるかな

・・・またあんな腫瘍内科みたいな先生だったら・・・

 

いろんな不安を抱えながら

送った資料の原本とメモを手に2階で電話を待った。

 

 

約束の5分前。

メットライフ生命のサービスセンターから電話があり

確認後、先生に3者間通話でつなぐといわれた。

 

少しして

「初めまして、セカンドオピニオンを担当します

院長の○○です」

ゆっくりと、優しそうな声が聞こえてきた。

 

緊張しながらも挨拶をし、セカンドオピニオンを引き受けてくださったお礼を伝えた。

 

いえいえ、と言われながら

「最初に、実際のお体の状態を診ていないのと

CT画像等の病院のデータがありませんので、

今回送っていただいた資料を確認した上でわかる範囲、

私の意見を述べさせていただきますね」

と前置きされた。

 

『まず、心筋梗塞の既往歴がありますね。

ステント(冠動脈を広げる金属の筒みたいなもの)をいくつも入れており

ずっと薬を服用していることからも

通常の抗がん剤治療は血管を傷つけやすいため

《TS-1》を使う治療は間違っていなかったでしょう。

 

ただ処方された《TS-1》は胃がんでは効果が高い反面、

継続しないと効果がないものです。

休み休み服用するのであれば、治療の効果はないばかりか

体にとってはマイナスになります。

 

また強力な利尿剤が2種類出されていることからも

腹水がたまっている⇒癌性腹膜炎を起こしている可能性も高い

 

肺に転移ということは

血液にのって癌細胞は廻るため

症状が出ていないだけで

おそらく全身に癌が廻っている状態でしょう。

 

癌細胞が体のエネルギーを奪うので、とてつもなくきつい状態のはず。

 

癌の治療としては、医学的には限界かと思われます。

 

かかっておられた○○病院は、県の癌治療では一番優れている病院です。

治療薬自体、また投薬の中止は適正でしょう。

 

今の医療は専門医が担当して治療にあたります。

以前のように主治医がトータルで診る医療ではないため

外科であれば手術を

内科であれば薬を

腫瘍内科であれば患者さんでなく癌しかみていないのが実情です。

 

心臓も悪い中、ここまでよく頑張られたと思います。

 

ご家族の気持ちも分かりますが

ご本人が苦しまないようにしてあげたほうがいいかと考えます。』

 

資料を見ながらか、時折パラパラと音が聞こえ

でも丁寧にゆっくりと、先生としての見解を述べてくださった。

 

あれこれ聞いては、それに対して回答されるような感じで

当初約束していた30分、みっちりお相手していただけた。

 

 

結果、新しい治療法もなく打つ手なしの状況は変わらなかったが

諦めと納得のような気持ちが芽生えたのも、事実だった。

 

何より、初めてお医者様からキチンと説明をしてもらったような気がした。

 

今までの担当医からは

心臓が悪いから~といったことや、利尿剤についても

一言も説明すらなかった。

 

☝こんなことは、説明されなくては到底わかるものではない。

 

説明する必要すらないと思われたのだろうか。

 

だが聞いていて引っかかったのが

抗がん剤治療の薬はともかく

連続投与でないと意味がない、ということ。

ここは重ねて確認した。

元々抗がん剤治療としては弱いこともあり

継続することに薬としての意味がある。

それを間隔をあけて投薬していたら効果がないらしい。

 

もちろんきついといったのはパパちゃんだ。

 

だが「じゃ、お休みしますか」と言って薬を止めたのは担当医だ。

そして「きついなら、やめます?」とすぐに言う医者だった。

その際に、継続しないと効果がないなんて1度も説明なんてなかった。

 

 

 

抗がん剤治療の意味があったのか

 

きつい思いをさせただけじゃなかったのか

 

 

半年以上の治療自体に果たして意味があったのか

頭の中をグルグル疑念が渦巻いていた。

 

だがそれに対しては、セカンドオピニオンの先生からは

明確な回答は得られなかった。

 

それも仕方ないだろう。

よその病院の医者のやり方を否定できるはずもなく。

 

あくまで、別の意見、治療の見解を述べるところだから。

 

 

それ以上を追求する気にはなれず

それでも終始丁寧に対応いただき、

聞いたことには細かく説明いただけたことには

心から感謝した。

 

何よりこの病院へ

もし車で行くのであれば10時間以上かかる遠方だ。

 

コロナの真っただ中、リスクを避けねばならない中

電話で対応いただけるのは、本当にありがたかった。

 

しかも無料で(これ大事)

 

もちろん病院側にデータを請求する方法もできる(時間かかるけど)

実際に会って頂くことも可能だ。

だが私としては、電話で受けた今回のセカンドオピニオン

十分に満足だった。

今までの主治医は何だったんだろうかとさえ思えた。

 

また一つにはこの後に大学病院でのセカンドオピニオンがあるから。

 

いろんな医師の、考え方や治療のあり方を聞けるのはとても大事だ。

 

 

 

もっと早くにしておけばよかった

 

 


種ナシで皮ごと食べられるのはGood!

 

 


酒の肴にもなりそう(^^♪