癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て。

胃がん~医師との相性の問題?~

再発率が高いことは分かっていた

 

落胆と動揺が混在する私達

 

事情が呑み込めず

いつもと変わらないパパちゃん

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-2019年 7月2日-

姉達へ再発の件と

病院での対応を相談せねば。

 

パパちゃんがいる前では

あまり話ができない。

 

おそらく良くわかっていない。

再発したらどうなるのか。

この先の事を知られたくなかった。

 

家では話せず

翌日会社の休み時間に連絡を入れた。

 

ざっと昨日病院でのことを話した。

 

長女曰く

「先生が話すときは、ボイスレコーダー

録音したがいいね」

 

次女曰く

セカンドオピニオンだな」

 

どちらの気持ちも分かった。

 

ただ、ボイスレコーダーで取るとなると

先生もいい気はしないだろう。

また、セカンドオピニオンの話をすれば

病院側とこじれるのではないか、と

変な心配があった。

 

先生も人間だ。

先生の気分を損ねると、パパちゃんへの治療に

変な邪念が出るのでは、という至らぬ心配だ。

 

ここで「じゃあ好きにしたら」と

治療を投げ出されたら、

それこそお先真っ暗だと思ってしまい、

思い切った決断ができなかった。

 

かと言って不安も付きまとう。

 

とにかく、再発した以上

それ自体は仕方がないというのは分かっている。

ただ、丁寧な説明をしてほしい、

それだけだった。

 

他にも色々聞いたと思う。

薬の事や、副作用の事とか。

一応答えはするのだが、

とにかく面倒くさそうな態度に腹が立った。

そしてすぐに「もういいですか」と

何度も言う。

 

何より当の本人(パパちゃん)の返事がピンと来ていない。

分かっていないのは、傍から見てもわかるはず。

最初だからこそ、本人にも家族にも

分かるように、納得できるように

ゆっくり、ちゃんと説明してもらいたかった。

 

パパちゃんの保険につけていた

先進医療でどうにかできないかと考え

重粒子線治療は可能でしょうか、と尋ねた。

 

知人で受けた人がいたのと、仕事の関係で、

新しく出来た重粒子線治療センターの事を

知っていたので、藁にもすがる思いだった。

 

他県だったが、どうにかなるものなら

泊りでも通いでも、構わないと考えていた。

 

先生はあからさまにハア、とため息をついてから

「あんまり(肺転移は)意味ないと思うけど、

行ったらやってくれるだろうから、それはご自由に」

とだけ、冷たく言われた。

 

もう目の前が真っ暗だった。

 

治療するしかない、

しなければパパちゃんの時間は

1年になってしまう。

 

それだけは

なんとしても避けたかった

 

 

たまたま担当の医師との相性が悪かったのか

それとも末期がんの患者に対しては

こんなものなのか

 

分からなかった

 

次女の言ったセカンドオピニオン

まさにこの時にするべきだった

 

なぜ迷ったのだろう

 

他の医者でも

他の病院でも治療は出来たのに

 

この先生しかいないと

思い込んでいた

 

 

また後でわかる事だったが

『緩和ケア』は最後に受ける所ではない

 

治療と並行して受けるべき医療だ

 

このタイミングで

病院から提示なり、アドバイスなり

合ってもよかったのに

いや、あるべきだった

 

選択肢のない治療ほど

苦しいものはなかった