癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て🌈

胃がん~フレイルを考える~

笑っているから

大丈夫って思ってしまう

 

心配かけまいと

強がっていたのだろうか

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-2020年 卯月-

抗がん剤治療ができなくなり

緩和ケアを考えたときに

この先の体調や症状について

色々と調べることが増えた。

 

本来ならば

癌治療のスタートの時に

緩和ケアもスタートさせておくべきだった。

 

患者さん自身の痛みや不安を和らげるために

本人と家族のサポートのために

 

またそれと同様

《フレイル》と呼ばれる状態についても

早めに知っておきたかった。

 

健康で自立している状態から

加齢等によって

要介護の兆しが見え始める期間のこと

 

恐らく今まで一人でできていた

布団の上げ下ろしをしなくなった頃から

身体的にはもうしんどいモードに入っていたと思う。

 

一つには、抗がん剤治療を始めた事もあるが

体のだるさやきつさが

私たちが思っている以上に

日々の生命力も削っていっていた。

 

そこから

・食事の支度

・日々の身の回りのこと

 ・入浴

 

少しづつ

でも確実に

出来ない事が

増えていった

 

もちろん薬も大事だ

 

だが

「元気」と「お薬」と「日々の生活」

このバランスは取れていなかった。

 

もっとパパちゃん自身が

自分で歩いて自由に動き回れる

その期間を大切にすべきだった

 

高齢者のフレイルは

認知症や寝たきり予防のために考えられる

 

でも病気での衰弱でも同じことがいえるだろう

 

フレイルが始まった時に

緩和ケアへ移行していれば

もっと元気な時間がたくさん過ごせたのではないかと

思ってしまう

 

 

パパちゃんはお出かけが好きだ

 

大して用もないけど

ウロウロするのが好きなのだ(笑)

ホームセンターがお気に入りだが

山や海といったきれいな景色がとりわけ好きだ。

 

部屋のカレンダーは

世界中の絶景シリーズや花の写真が多い。

 

中でも

「沖縄の海はきれいだろうね」と

良く言っていた。

 

「沖縄では、鯨が見れるよ!」というと

「へぇ、見てみたいな」とパパちゃん。

調べると、シーズンが主に冬としてあった。

 

どうしよう

12月以降まで待たなくてはいけない。

 

今すぐだったら見れないこともなさそうだが

このコロナ自粛の中、移動は危険度が高すぎる。

 

「よし、今年の冬は沖縄に鯨を見に行こう!」

「冬ね(;゚Д゚)・・・寒くない?」

「沖縄だから、寒くない!(たぶん)」

そういうと笑って

「楽しみにしとく」と言っていた。

 

きれいな海の中も見せてあげたいなぁ

 

ダイビングはさすがにムリかな💦

シーウォーカーていうのもあるぞ!

www.seawalker.jp

年齢制限がひっかかるなぁ

でもデヴィ夫人だってなんでもトライしてるもんな。

探せばどうにかなるだろう

 

 

パパちゃんにきれいな海を

鯨を見せてあげたい

 

半年後ならコロナも解除されて行けるよ、きっと

 

そんな事を考えながら

パパちゃんと沖縄へ行ける日を

夢見ていた

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