ありがとう
おかげで家族でゆっくり過ごすことができた
ここにして良かったと
改めて思う
~葬儀の朝~
義実家からの物言いですったもんだしてるさ中ではあったけれど
嬉しい朝ごはんが届いていた。
7時頃だろうか、勝手口からそっと台所へ準備がしてあった。
《朝ごはんは、ご飯とお味噌汁、お漬物くらいですがサービスです》
事前の説明の時に聞いていた。
近くにコンビニはあるものの、何かと忙しいため大変助かった。
見ると炊き立てのご飯がおひつに入れてあり、漬物が数種類と、手作りのお味噌汁がついていた。
パパちゃんへもお盆に乗せて、持参した漬物もたくさんつけてお供え。
シンプルなお膳だが、炊き立てのご飯とお味噌汁と漬物はパパちゃんが一番喜ぶごちそうだ。
これをお別れのお膳《おとき》とした。
パパちゃんが喜んでいるのが見えるようだった
この味噌汁がとってもおいしくて、みんなホッコリしながら頂き、子どもたちもお替りして食べていた。
おそらく人数も多く男の子ばかりなので、たくさん用意してくださっていたのだと思う。
後で女性の担当者に朝ごはんのお礼を伝えると
『良かったです!実は知り合いが毎回作ってくれているんです』とのこと。
聞けば、葬儀で泊まられる家族の方が皆、コンビニのおにぎりやインスタントの味噌汁で朝ごはんを済ませていられるのを見て、せめて朝ごはんくらいはゆっくり食べてもらいたいと始められたのだとか。
小さな気づきかもしれないが、葬儀で大変な中温かさを感じる、大きな癒しだった。
パパちゃん、美味しかったね。
しっかり食べた?
そろそろ出発だよ