癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て🌈

胃がんからの家族葬~お通夜にて~

みんなで一緒に泊まるのは、いつぶりだろうね

 

ほら起きて

みんな来てるよ

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斎場へ入ってからしばらくしてから、私が事前相談した女性の担当者が出社してこられた。

 

すぐにお部屋に来られ、「お話してたけど、こんなに早くなるとは・・・」と頭を下げられた。

「色々相談させてもらっていたので、スムーズに葬儀の手配が出来ました」と

感謝を述べた。

 

おそらく50代くらいだろうか、柔らかい雰囲気の優しい方で、安心してなんでも相談できた。女性ならではの目線で細かい事にも気が付かれるし、何よりこちらの気持ちを尊重してくださるので有難かった。

 

この方とは、それからも返礼品の手配等で何度もお世話になった。

 

 

寝具も交代で起きるので全員分はいらないことと、弔問客が一段落してから食事をとることを伝えた。アメニティも足りない分をすぐに持ってきてくれた。

 

もうすぐ夕方になる。

コロナ禍でご遠慮いただいていることや周知していないこともあるが、義父母はじめお通夜に来られる人もいるだろう。

 

『受付をどうしようか』となり、次女のパートナーと長男にお願したところ、快く引き受けてくれた。

 

長男もこれから社会に出ていく場面がふえていくだろう。

いろんな経験をさせておきたかった。

 

そうは言ってもほんの数人だったので、あえて受付を作らず、控室の中でしても良かったかなぁと後からおもった。

時間が決まっていないので、あてどなく立って待ち続けることに・・・

 

そんな中先陣切ってやってきたのはお約束の義父母&叔父夫婦。

ここは兄弟なのだが、ビミョーに仲が悪い。

叔父夫婦はパパちゃんと親しくしていたのでたまにお邪魔していたが、それをよく思わない義父から「じーさんは行く必要はない」と言われ、数年前から会いに行くこともできなくなっていた。

 

お通夜の席だというのに、漂うギスギス感(-_-;)

 

辛い

 

私と一緒にお相手している姉も、居心地が悪く絶望的な顔をしている。

 

ふだんけん制しあう義母と叔母。しばらく無言の後に、とうとうご近所の噂話をおっぱじめた。

するか?通夜の席だぞ💢

 

いやもう帰ってくれ

 

そこへ長女の勤め先の院長先生が来てくださった。

 

まさに地獄に仏

 

姉が涙する。

ほっとする雰囲気が一気に広がる。

 

あああ

きっとパパちゃんがハラハラしながら見ているだろうな・・・

 

 

いつもだと『どちら様かしら~?』と図々しく割り込んできて

相手のことを根掘り葉掘り聞いてマウンティングしたがる義母も

院長先生とわかっているので、じろっと見ただけで黙っていた。

 

すると今度は義兄夫婦登場。

 

私が記憶する限り、義兄からいたわりの言葉をかけられたのは姉の前でだけ。

とにかく女好き、姉たちの前では超絶いい人になるダメ男。

義兄が奥さんに内緒で作った借金のため、我が家がピンチに陥ったこともある。

その窮地を救ったのは、他ならないパパちゃんだった。

 

でもお礼も一言もなにもなく、ずっと知らん顔だった。

 

人として、謝ることもできないのに

「兄」という存在感だけは振りかざしたがる。

 

もうパパちゃんに謝るラストチャンスぞ。

そう思うが全く意に介せず。ひたすら姉たちのゴキゲン伺い。

 

詫びろ詫びろ詫びろ詫びろ-!!!

 

今なら言うのに(笑)

 

もう、相手したくなかった。

 

やっと帰る、その時に

「明日、出棺に行くから車手配して」

 

(゚д゚)!?

 

(゚д゚)!?

 

いやいやいやいや

出棺に来る?正気か⁉

 

パパちゃんのお骨を拾う気なのか

 

どこまで馬鹿にするんだろう

 

いやそもそも呼んでないんだけど

 

もう怒りが沸点にきていた

 

すぐさま飛んでいき、それでも抑えて

「申し訳ないけど明日の葬儀は子どもだけで行います」と

「来るんじゃねぇ」を言葉を替えて伝えた。

 

これがワカラナイ(´;ω;`)ウゥゥ

 

「はぁ?おれ仕事休み取ってんだけど」

知らねえよ💢

 

「見ての通り会場も狭いので、葬儀は子どもだけでします。なので火葬場も私達だけで行きます。すみません」

 

すると私とは話にならないと思ったらしく主人のとこへ。

義父母、義兄夫婦、主人で玄関でもめていた。

 

まぁこうなるのは予測していた。

 

義実家の行動パターンはもう把握している。

あとは主人がどう出るか。

 

通夜の席だというのに、玄関ホールで声高に言い張る義父母たち。

私たちは一切無視した。

 

 

《葬儀は私達だけでやろうぜ作戦》は姉たちも子どもも了承していた。

(ハッキリ言わなくても子どもも嫌がらせは感じていた)

 

なので私たちの親戚にも、ざっと事情を伝え明日の葬儀にはご遠慮してほしい事をお願いしていた。

主人側の縁者を呼ばずに、こちらの親戚だけ呼ぼうもんなら、納得はされまい。

 

コロナということもあったが、一番近い従兄は残念そうだった。

それでも「分かった・・・それじゃあ、お願いします」と言ってくれた。

 

 

すぐに理解し、気持ちを分かってくれる私たちの身内と違い

ただ世間体のみに固執する義実家の理解は、到底得られそうもなかった。