癌と共に~フーテンのパパちゃん~

大好きな父が癌になりました。クジラを見に行く日を夢見て🌈

胃がんからの家族葬~面影~

ふと目をやるといつもあの笑顔で見ていてくれる

 

「おはよう。少し寒かね」

今日もパパちゃんに話かけて、1日が始まる

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葬儀社との打ち合わせの中で、遺影の話もした。

 

 

分かっていたのだが、選ぶことができないまま

今日になってしまっていた。

 

一番大事なものなのに

 

私は写真が好きで

家族写真はもちろん

子ども達の成長の写真はとんでもないほどある。

 

パパちゃんとお出かけするときも

いつも写真を撮っていた。

 

昔は一眼レフカメラを持ち歩いていたが

今は携帯のカメラ機能もよくなったので

携帯で撮ることが多かった。

 

ファインダーを向けると

いつもパパちゃんはおどけてみせる

 

変な顔をしたり

ピースサインをしたり

 

子どもような笑顔でいつもキラキラしていた

 

最期に撮った写真は2日前

家族そろっての夕食の時

子どもが買ってくれたお花を持って

いつもと変わらない一コマだった

 

正直写真があふれかえりすぎて、困ってしまっていた。

 

でも手術をしてからどんどん痩せていったパパちゃん

痩せるのをとても気にしていたので、少し前でも元気な頃がいいよね

 

考えて選んだのは、初めて船釣りに行った時の写真

www.hikaru-ko.xyz

 家族でお泊りをして、そこの女将さんが撮ってくれたものだ

 

私が撮ったものではなかったけれど

家族に囲まれて笑うパパちゃんは最高の顔をしていた

 

「これでお願いします」

一人の写真でなくてもOKなため、切り抜いて使ってもらうことに。

 

そしてその写真に合わせる服と背景を選ぶことができた。

姉たちとあーだこーだ言いながら考える。

 

背景も色んなカラーやグラデーションがあり、

着るものも、着物からスーツ、カジュアルな服まで色々ある。

ネクタイの種類まで複数あり、迷ってしまった。

 

ここで姉たちは本領発揮とばかり、一生懸命セレクトしてくれた。

 

『このスーツに近いの、持ってたよね』

 『ネクタイも、こんな感じ』

 

写真は私が選び、コーディネートは姉たちが。

 

かくして出来上がった写真を、しばらくしてから確認のため持ってきてくれた。

 

見た瞬間、息をのんだ

パパちゃんだ

まぎれもないパパちゃんそのままの姿で

写真の中で笑っている

 

姉たちも驚きと感激で歓声と涙がでる

「わー!お父さんだ-!!!」

 

隠居してからは、ゆったりとした服装だったパパちゃん。

治療を始めてからは、ほとんどパジャマ姿だったパパちゃん。

 

でも写真のパパちゃんは

スーツ姿で1番元気に輝いていたころ、そのままだった。

 

大好きな仕事をし、車に乗り、あちこちを旅していた頃を思い出させる

最高の遺影に、私たちは心から感謝した。

 

パパちゃんが見ても、きっと喜ぶに間違いない。

そして言うんだよね

『いえい♬』って(;^ω^)